2022年度東大理一と慶應医学部に見事両方合格されたT.Nさんにインタビューしました!一年を通しての勉強スケジュールや科目別の勉強法など
合格した大学
ニックネームを教えてください。
T.N
性別を教えてください。
男性
現在通っている大学を教えてください。
慶應義塾大学
浪人または再受験の有無を教えてください。
1浪
理科の選択を教えてください。
化学;物理
社会の選択を教えてください。
地理
得意科目を教えてください。(複数選択可)
数学;物理
苦手科目を教えてください。(複数選択可)
英語;国語
両親の職業について教えてください。(任意)
サラリーマン、主婦
出身地を教えてください。
埼玉県草加市
出身の中高、中学受験・高校受験の有無を教えてください。
中学受験をした。海陽中等教育学校
高1から合格までで受けた模試、その偏差値、合格判定を教えてください。
駿台模試、東大オープン、東大実戦 駿台模試は廃棄してしまい覚えていないが、高1.2では東大理科一類はA判定、高3ではずっとB判定、浪人時はずっとA判定だった。 東大オープン、東大実戦は現役時は夏、秋共に理科一類B判定。一浪時は全てA判定だった。
現役、浪人時の併願大学(合格の有無も)を教えてください。
現役時は東京大学理科一類不合格、後期東北大学経済学部合格。 一浪時は東京大学理科一類合格。 (医学部は慶應大学以外受けませんでした。)
受験勉強を始めた時期を教えてください。
高校3年生4月頃
受験期の1日の勉強時間を教えてください。
現役時は塾に通っていなかった。 平日8時間、休日10時間くらい勉強していた。 浪人時は河合塾に通っていた。 月曜から金曜日は1日8時間くらい勉強し、日曜はオフにしていたので3.4時間しか勉強しなかった。
受験期1年間の勉強スケジュールを教えてください。
4月から7月は英語、数学の基礎を固めた。 7月、8月は物理化学の知識を入れるとともに、英語、数学は国公立2次レベルの演習をしていた。9月から11月までは国語以外の全教科の2次に必要な知識を東進の東大特進の教材を使って固めた。11月から東大2次の演習を始め、12月初頭までは共通テストの勉強はせずに、英語、数学、国語を中心に東大の過去問を解いていた。12月中旬から共通テスト対策を始め、全教科ラーンズやパワーマックスを利用して20年分ほど解いた。共通テスト明けから受験期までは、2次で必要な古文、漢文の知識を総ざらいしたり、理科の抜けている知識を補ったりした後に、過去問演習を再開し、国語は10年分、英数理は25年分ほど解いた。東大以外の対策は行わなかった。 現役時計画を立てて勉強をした覚えはなく、気がつけば得意な数学や物理に逃げていたことが多かったので、浪人時の過ごし方を参考にしてほしい。 合格に必要な学力を身につけた状態で浪人期を迎えたので、一浪時は特に量より質型の勉強をすることを意識していた。 塾の開館時刻には必ず到着し、20時には必ず塾を出るという早寝早起き型の生活を送っていた。計画の立て方としては、毎日電車の中でやるべきことをリストアップし、それをその日中に確実にこなすというスタイルをとっていた。 自己肯定感を保つために勉強以外も身だしなみを整えたり運動を続けたりを意識的に行った。
夏休みの過ごし方について教えてください。
とりあえず毎日塾に行き、午前中はやりたい勉強をとことんやり、ペースが乗ってきたら苦手な英語を挟み、飽きたら散歩に出かけ、帰ってきたらその日にまだやっていない教科や感覚的に実力が足りていない教科を閉館までやっていた。結果的に、午前中は数学と物理を1日おきにやり、昼から夕方にかけては英語をやり、夕方に化学や古文単語をやるという感じだった。
上手くいった勉強法、上手くいかなかった勉強法を教えて下さい。
疑問点を一切残さない勉強法は僕の性分に合っていたし、その過程で二次で戦い抜くうえでライバルと差をつけるたまに必要な「完答力」が身についたと思う。数学ではある解法について、どうしてその解法が思いつくのか、その解法以外に思いつく解法はなにか、等を徹底的に書き出したり、物理では基本法則は全て自力で導いた。 失敗体験としては、どうしても天下りの部分がある化学や物理の電磁気学等で深掘りしすぎて受験範囲を大きく逸脱してしまったことがある。 また、頭で理解していることと問題演習でミスなくこなすことは全く別物なのに、前者をしただけで満足して、問題演習を面倒がって十分にやらなかったためか、最後の最後までミスが多かったことも反省している。
受験期苦労したことを教えてください。
くだらないプライドは捨てるべきであるのは重々承知だが、正直なところを書き述べると、自分より確実に地頭のよくはない友人が自分よりもいい成績を取ってきたりすると、自分のミスの多さに腹を立てたり、それをミスのせいと片付けていると言われたら言い返せない現状に不甲斐なさを感じていたりした。 まあ器が狭くなってしまうんですね、受験期は笑
あなたの大学の入試傾向を教えてください。
数学は僕の年は6題構成だったが、基本は4題構成で、大問1.2が比較的解きやすく、3.4がそこそこ骨の折れる問題となっている。 物理は3題構成で、大問2.3の最後の問題は見たことのないモデルの定量的評価をしなければならない問題が出がちである。それら以外はそこまで難しくはないので、得意であるならミスを抑えて解ききるべき。得意でなくても、手の出せない設問以外は解ききりたい。 化学は知識問題が一部あるので、そこを捨てて、少し考えればできる問題をかいつまんで解ききる要領の良さが必要である。 英語は分量が多いのでテキパキと進める必要がある。難しめの和訳等で詰まることがないように。
数学の勉強方法と対策方法について教えてください。
使った参考書は、標準問題精巧、上級問題精巧、東大特進教科書である。 数学は得意だったので、友達から度々質問を受けた。それを答えることが僕にとっての1番の勉強になっていたので、扱った参考書は少なめである。二次試験対策としては、過去問演習では全部解ききりたい欲をいかに抑えて、ミスを極限まで抑えるために見直しに時間を充てるかが重要だと思う。また、過去問は出来るだけ学校の先生や予備校の講師に採点をお願いした方が良い。いい答案を作ることができる能力は解くことができる能力とは別物である。解けたつもりが1番怖い。
英語の勉強方法と対策方法について教えてください。
使った参考書は鉄壁(単語帳)と東大特進の教材、あとは学校の授業で扱う問題である。 英語は最後まで苦手だったので、的確なアドバイスはできないが、強いて言うなら単語帳の暗記は出来るだけ早期(夏頃)までには終えてしまった方が良い。二次試験対策としては、英作文での文法的ミスの失点をできるだけ減らすために、自分のしやすいミス(三単現S忘れ等)をスマホのメモ帳に書き上げるのがおすすめである。あとは、1日1長文は読むことが重要である。なんでもいいので毎日英文を読むべし!
物理の勉強方法と対策方法について教えてください。
参考書は使わず、物理は東進ハイスクールの苑田尚之先生の講義で取ったノートを使ってインプットし、東大特進でアウトプットをしていた。二次試験対策としては、苑田先生の授業内容が理解できていれば解くことのできない問題はないはずであるので、いかに時間のかかる低コスパ問題を捨てて得点を最大化させるかがカギになってくる。その目安として、3人受験生がいたら2人が解ける問題を絶対に落とさないイメージで過去問を解くと良い。苦手意識がある分野は演習が足りていないのではなく、理解が出来ていないためであることが多い。時間をケチってパターン暗記に走るとかえって時間の無駄遣いになる。基礎は重要。
化学の勉強方法と対策方法について教えてください。
東大特進(鎌田先生)の参考書、重要問題集を用いて勉強していた。二次試験対策については、まずは無機有機の知識を早いうちに(夏中には)仕上げ、問題演習に早めに入ることが重要である。物理と違って計算が煩わしく、計算ミスがでがちであるので、演習量をこなして慣れることが重要である。二次対策では、物理と合わせて〇〇分のようなタイプの過去問では、化学を先に解き、パッと見てわかるところや簡単な計算問題をサッと解ききり、出来るだけ長い時間を物理に充てる演習をしていた。
面接の対策について教えてください。
医学部を現役時は受けず、1浪時は慶應義塾大学しか受けていないので、面接対策は1浪時の二次試験の前日に一回したのみだった。心がけたこととしては、医学の知識を知らない以上知ったかぶりをするのではなく、正直に自分が東大志望であることを伝え、好感を持ってもらえるように話すように気をつけた。
小論文の対策について教えてください。
小論文の対策は一切せずに二次試験を受けた。アドバイスができず申し訳ない。
共通テストの点数(浪人生は現役時も)を教えてください。
現役時800点 浪人時730点
共通テストの勉強方法について教えてください。
数学、理科、英語は二次試験対策をしっかりやっていたので、やる必要がなかった。 国語、社会の過去問演習は12月中旬から始めた。国語は大問2、3が苦手だったので、出来るだけ大問1.4で満点が取れるように意識した。また、1番時間制限が厳しい教科だったので、毎回80分測って演習をした。 地理については、夏休みに一通り暗記事項をインプットし、忘れかけてきた11月ごろにもう一度インプットした。参考書は「村瀬のゼロからわかる地理B」を利用していた。地理は勉強すれば85点は取れるが、90点はなかなか取れないと言われている。貪欲になりすぎずに、85点前後取れたら満足していた。過去問演習では大問ごとに分けて20年分解き、間違えたところは参考書に書き込んだ。
今年度の入試で特徴的だったことを教えてください。
全教科易化した。英語は大問の数が4つから3つになり、そのぶん和訳が増えた。物理は長岡半太郎の名前が書かれたり、ラザフォードの散乱実験についてゼロから書かせられるなど知識問題の出題が目立った。数学と化学は特徴無し。
あなたの大学の面接で聞かれたことを教えてください。
どうして本学を志望したのか。(←パンフレットに書いてあることをそのまま言った) 東大理一と本学両方合格したらどっちに行くか。(←迷っています) 高校時代の部活、課外活動について(←硬式テニス部に所属していた。生徒会活動をしていた。)
あなたの大学の小論文で聞かれたことを教えてください。
レジでお金が足りず困っている幼児を見た時、自分ならどうするか。
あなたの大学を目指す受験生へのアドバイスをお願いします。
大学受験は辛いと思いますが、大学に合格してしまえば楽しい大学生活が待っています。 でも、だからといって受験生活で身を削る必要もありません!普通に勉強していれば、必ず合格はみえてきます。焦らずに気長に受験勉強頑張ってください!
編集部からのひとこと
以上、2022年度東大理一と慶應医学部に両方合格のT.Nさんにインタビューでした! 受験生時代の勉強の様子をかなり詳しく教えてくれているので、慶應医学部の受験を考えている受験生の方はぜひ参考にして合格を勝ち取ってください! T.Nさん、ご協力いただきありがとうございました。