理一から東大理三に再受験で合格!のざわなさんの体験談を聞きました

2022/06/08
2022年度、東京大学理科三類に見事合格した、のざわなさんのインタビュー記事です。理一から理三に仮面浪人で合格した珍しい経歴をお持ちの方で、どのように対策をして見事合格をつかんだのかわかりやすく教えてくれています!

合格した大学

ニックネームを教えてください。

のざわな

性別を教えてください。

男性

現在通っている大学を教えてください。

東京大学

浪人または再受験の有無を教えてください。

再受験

理科の選択を教えてください。

化学;物理

苦手科目を教えてください。(複数選択可)

国語

社会の選択を教えてください。

地理

得意科目を教えてください。(複数選択可)

数学;化学

出身地を教えてください。

埼玉県

出身の中高、中学受験・高校受験の有無を教えてください。

中学受験で駒場東邦

高1から合格までで受けた模試、その偏差値、合格判定を教えてください。

理科三類の判定では 現役 第1回東大実戦 B 第2回東大オープン B 浪人 第1回代ゼミ東大プレ A 第2回東大実戦 A 第2回東大オープン A

現役、浪人時の併願大学(合格の有無も)を教えてください。

現役 理一(合格進学)、慶医(合格)、順天医(補欠繰り上げ)、防衛医大(合格) 浪人 理三(合格進学)

受験勉強を始めた時期を教えてください。

高2の10月

受験期の1日の勉強時間を教えてください。

学校以外で平日6時間、休日10時間ぐらい

受験期1年間の勉強スケジュールを教えてください。

夏休みまでに数学は鉄緑会の確認シリーズで既習内容を整理、物化は全範囲を片付けてセミナーを高一から通算で3周ほどした。夏休みは鉄緑の数学問題集、物化は重要問題集を通して演習を積んだ。共テまでは東大型のセットを東大模試の過去問から取ってきて取り組んだり、他大(京大や東工など)の過去問で演習した。共テ対策は直前1週間ほど。共テから2次までの間はひたすら東大の過去問と東大模試の過去問を演習した。

夏休みの過ごし方について教えてください。

家で勉強に集中できない体質だったので、基本的に塾の自習室に篭って演習の時間を確保することに重点を置いた。

上手くいった勉強法、上手くいかなかった勉強法を教えて下さい。

数学に関しては鉄緑の数学問題集や過去問演習など、少しレベルの高い問題に対応する前に、確認シリーズで要点を整理することが出来、問題をパターン化して見ることがある程度できるようになったことが大きい。確認シリーズが絶対ではないが、ここでの確シリの効果は大きかった。またセット型の演習を沢山積んだことで、パッと見ではパターン化できない問題への対処の仕方もある程度備えることが出来、5完を平均ラインまで持っていくことが出来た。 物化に関してはとにかく早いスタートを切ったことが良かったのではないかと思う。数学に比べて母校が物化の進みが遅かったので、先回りして高3夏休みには重問ぐらいの難易度帯の問題を3周程度しており、結果夏休み後にはセット型演習にスムーズに取り組むことが出来た。 一方で英語に関しては、現役時は鉄緑が週一でありその宿題などもあったことで高2まででほぼ完成していた実力をなんとかキープ出来ていたものの、浪人期は大学の英語の授業でしか英語に触れる機会がなく、相当な力の衰えを感じざるを得なかった。

受験期苦労したことを教えてください。

現役時は一時コロナ禍ということもあって学校や塾、図書館などの施設が一斉に閉まった時期があり、家で勉強に集中できない自分としては、如何に勉強に集中するか工夫することにとても苦労した。結局、study plusというアプリでやったことを視覚化しつつ、また自分の勉強風景のタイムラプスを撮ることで無駄なことをしないようになんとか自制することが出来た。

あなたの大学の入試傾向を教えてください。

理三ということもあり、通常揺れが激しいと毛嫌いされる数学に割と重点を置いていた。東大は国語数学理科英語が試験科目になるが、全体を10点としてかけた時間や努力は、(最後の1年間だけで見ると)国語1、数学4、物理2、化学2、英語1と言った感じであった。しかしこれは高2までである程度物化や英語を完成させた上での話なので、もし新高3の方がいたら、更に物化英語に時間が必要になると思います。またこの配分だと、浪人期英語があまり振るわなくなってしまったこともここに書いておきます。

数学の勉強方法と対策方法について教えてください。

参考書は基本的に学校配布の問題集(4stepとクリアー)、鉄緑配布の問題集(確認シリーズ、高2数3問題集、高3受験数学問題集)のあたりを用いた。鉄緑会に入ったのが高2の終わりで割と遅い時期だったが、その前は学校配布の問題集だけでがむしゃらに勉強していた。高3になってから鉄緑会の授業に本格的に参加するようになり、先程も書かせていただいたが、確シリによる整理→他大の過去問演習→東大セット型演習の流れで勉強した。個人的にはスムーズに進めることが出来ただけでなく、演習へ慣れやすくなる近道だったのではないかと満足している。

英語の勉強方法と対策方法について教えてください。

英語は学校の進みが早かったので、とりあえず自分で参考書を買うことなどはしなかった。学校では学校の英語科が独自で作った英語の文章集を用いて読解を行い、また並行して先生が作ったプリントで文法を習った。高3になって鉄緑会が入ってくると、セット型演習など以外に1日1時間は英語に触れることを目標にして、特に読解を練習した。(文法に関しては授業での小テストの範囲になるため義務的に高3英文法冊子に取り組んでいた)。

物理の勉強方法と対策方法について教えてください。

参考書には学校配布の教材としてセミナーと重要問題集、また自分で購入したものとして名門の森を用いていた。学校の進度が遅かったことを意識していたこともあり、高2までに全範囲をセミナーレベルの理解度ではあるが終わらせた。その上で高三夏休み前にセミナーを3周程度、また補助的に名門の森を1日2題程度ずつ解いた。夏休み中にはひたすらに重要問題集を進め4周程度した上で、夏休み後には他大の過去問(特に旧帝大)や東大模試の過去問などを持ってきてはひたすらに演習した。

化学の勉強方法と対策方法について教えてください。

用いた資料に関しては学校配布のセミナーと重要問題集のみで回していた。勉強方法に関しても物理と同じような感じで、学校が遅い分先回りして高2でセミナーレベルの理解度で一通り終わらせて、それから高3夏休み前はセミナー、夏休みは重要問題集、夏休み後は他大の過去問、セット型演習をひたすらに繰り返した。

国語の勉強方法と対策方法について教えてください。

1番苦手としている科目だった。少なくとも平均レベルには持ち上げる必要を感じていたため、東進の東大特進の林修先生の授業を取って現代文に関しては対策していた。古漢に関しては学校の授業を中心にして、そこまでの時間を割くことはしなかった。得意科目にするまでのことはしなくて良いと(そこまでのリソースを割くに見合わないと判断した)思っていたので、2次にもある現代文だけ多く対策して、あとは平均程度を狙ったつもりではある。

面接の対策について教えてください。

2次の学力試験が大きくものを言う中で面接で大きく減点されることは無いだろうと判断したため、そこまで対策をすることはなく、落ち着いて面接官との会話を楽しもうという心持ちで臨んだ。ただだからといって何も対策しなかった訳ではなく、出願時に提出した志願理由書には目を通し、ここは突っ込まれるかもな、といった想定は軽くしておいた。

小論文の対策について教えてください。

東大には小論文は無いので、慶応大学医学部に関して書きたいと思う。ぼく自身は小論文でよっぽど人間性に問題があるとみられない限り何を書いても問題ないだろうという落ち着いた気持ちで臨んだ。ただだからといって何も書かなければそれは問題になってしまうので、なるべく時間よりも(だいぶ)早く書き終えることを意識した。ぼくの時は医者の役割に関する教授と「私」の会話が出題され、教授に批判的な内容を書いたため、後からこれでは落とされてしまうのでは、と心配していたが、普通に合格出来たので、よっぽどのことを書かない限りは大丈夫だと思う。

共通テストの点数(浪人生は現役時も)を教えてください。

810 . 786

共通テストの勉強方法について教えてください。

現役時について、共通テストに際しては学校の対策授業が半月程度前からスタートし、そこではパック5のような典型的な問題セットを解いた。ただ自習の時間に共通対策を始めたのは1週間前程度であった。その自習時間には学校では扱わなかったセンター試験の過去問などを解いて慣れることに重点を置いた。特に数学に関しては時間的な制限が厳しくなっているので、特にはやく解くことに意識を置いていた。国語は演習を重ねても平均より大きく上がることは無いと判断したため、パック5とセンター試験の過去問を通して流れだけは理解するようにした。また社会に関しては地理選択であったが、もともと地理部に入部していたぐらいに地理が好きだったため、これに関してもパック5とセンター試験の過去問だけで対応していた。

今年度の入試で特徴的だったことを教えてください。

数学が難化した。そのため、5完は出来るだろうとたかをくくっていたのが大きく外れ、精神的に一時的に追い詰められた。英語は自由英作が答えづらい題材となっており、10分のみ用意していた自分としては満足いく作文は出来なかった。物理は去年よりは簡単だったものの熱力の出題が分かりづらく焦った。化学は全体的に出題数が多く時間配分に苦しんだ。特に構造決定がやや難しく、それを化学の中の1番目に解いたため、あとの方に時間があまり割けない事態になってしまった。

あなたの大学の面接で聞かれたことを教えてください。

なぜ理一に行ったのか。 →宇宙工学にも興味があったことと成績的な実力不足があいまった。純粋な浪人だけはしたくないと考えていた。 医学部に行って何がしたいのか →研究がしたい。これからその分野に関しては学んでいきたいが、難病を治せるような研究医になり医療に大きく貢献したい。 友達と喧嘩した時にどうする。 →1度思ってることを全部伝え合うようにする。 それで人間関係は上手くいくのか。 →半分半分ぐらい。

あなたの大学を目指す受験生へのアドバイスをお願いします。

理一からわざわざ1年無駄にして理三に行くことになった私だからこそ、これを強調したいのですが、後悔のない選択をして欲しいと思います。でそのためにも目いっぱい勉強して選択の幅を広げられるようにして欲しいと思います。ぼくは結果的に受かることが出来たからまだいいですが、勉強不足からひよって1年無駄にしてしまったことは事実です。もちろん長い人生の中の1年ですし、それを細かく言う必要はないとは思いますが、精神的に少しきつかった時もあります。なので、まだ受験まで時間のある今だからこそ、強いライバルを探して目いっぱい勉強して欲しいと思います。

編集部からのひとこと

以上、東京大学理科三類に見事合格された、のざわなさんの合格体験記でした。 珍しい経歴の方ですが、のざわなさんの体験や対策法は全ての受験生に役に立つと思うので、受験生の方はぜひ参考にして合格を勝ち取ってください! のざわなさん、ご協力いただきありがとうございました。

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YouTubeで東大理三合格者にインタビューしました!

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