2021年度に日本医科大学医学部に合格されたS.Aさんに聞く入試の傾向と勉強法

2021/12/21
2021年度に日本医科大学医学部に合格されたS.Aさんに入試の傾向と勉強法を教えてもらいました!これから日本医科大学医学部を目指す受験生にとってはかなり有益な情報となっていますので、参考にして合格を勝ち取ってください!

合格した大学

ニックネームを教えてください。

S.A

性別を教えてください。

男性

現在通っている大学を教えてください。

日本医科大学

浪人の有無を教えてください。

1浪

理科の選択を教えて下さい

化学;物理

社会の選択を教えて下さい

なし

得意科目(複数選択可)

英語

苦手科目(複数選択可)

数学

両親の職業(任意)

自営業

出身地を教えてください。

東京

出身の中高、中学受験・高校受験の有無を教えてください。

中学受験のみ

受験勉強を始めた時期を教えてください。

4年の夏

受験期の一日の勉強時間を教えてください。

平日4h、休日6h

共通テストの点数(浪人生は現役時も)を教えてください。

現役時のセンター:不明、浪人時の共通テスト受けていない

高1から合格までで受けた模試、その偏差値、合格判定を教えてください。

駿台全国模試、全統記述模試のみ受験 高1から合格まで偏差値は55-60程度を維持 東京医科大学、昭和大学はC判定からE判定を維持 日本医科大学はずっとE判定

現役、浪人時の併願大学(合格の有無も)を教えてください。

<現役時> 昭和大学→×(1 次不合格) 東京医科大学→×(1 次不合格) 東邦大学→×(1 次不合格) 東海大学→×(1 次不合格) <浪人時> 日本医科大学→○ 国際医療福祉大学→○(正規合格) 昭和大学→○(特待合格) 聖マリアンナ医科大学→○(補欠繰り上げ) 順天堂大学→×(補欠不合格) 東京医科大学→×(1 次合格 2 次棄権) 東邦大学→×(1 次不合格) 慶応大学→×(1 次不合格)

あなたの大学の入学理由を教えてください。

日本医科大学は歴史があり、千葉北総病院などの附属病院は救急医療に強い。僕は、救急医療に興味があったため、日本医科大学を受験した。また、日本医科大学はICT教育が比較的進んでおり、ほとんどすべての授業が録画されているため、あとに見返したりすることもできる。この点が非常に良いと思い受験した。

あなたの大学の入試傾向、対策を教えてください。

<入試傾向> 英語:高難易度の大学には珍しく発音アクセントの出題が昔からある。問題傾向は定期的に 変わってはいるが、それほど難しいわけではないので高得点を取りたい。 数学:(昔ほどではないが)比較的難しい問題が出題される。計算が重い問題も出題されるので対策が必要。 物理:偏差値の割に標準的な問題が多い。典型問題をマスターすることが重要。 高得点を取りたい。 化学:偏差値の割に標準的な問題が多いが、やや難しい問題も出題される。 <対策> 人それぞれ、科目間の成績バランスや受験校の問題形式・難易度、併願校などが大きく異なり、同じ参考書を使えば受かるとは限らない。なので、信頼できる学校の先生や先輩、予備校の講師の先生などに相談し、自分なりの予定を立てると良い。先輩や同級生から勧められた参考書をすべてこなそうとすると中途半端になったり挫折したりするので注意すべき。参考書を買う前に解いたり読んだりして実際にその参考書のレベルを試すべき。(ほとんど解けない参考書はやめたほうが良い) なお、大学のレベルと問題のレベルがかけ離れている大学も多いので、レベルが高いからと言って高難易度の参考書に取り組むべきでない。(特に地方国公立医学部、中堅私立医学部にその傾向あり) 2次試験については、日本医科大学では加点減点をするためのものではないので、あまり重視すべきではない。1次試験の対策に重点をおいたほうが良い。

あなたの大学の面接で聞かれたこと、対策

一般的な面接で聞かれることが大半であった。ただ、個人面接の前にグループ面接があるので、グループ面接の手応えや改善点なども聞かれた。

数学

代々木ゼミナールのテキスト「理系数学A」:重要な典型問題や基礎問題が収録されている。 「基礎問題精講」:数学が非常に苦手な人が個人的に抜けている基本問題(≠簡単な問題)を 総復習するのに良い。得意な単元はすべてやらなくてもよいと思うが、苦手な単元はすべてやったほうがよいかも。量は非常に多いわけではないので 1 学期前半中にはマスターすべき。 「1 対 1 対応の数学」:予備校のテキストに似た標準的な重要問題が多く乗っている。ハイレベルな問題の大学を受けるなら 1 学期中に終わらせたい。 「医学部攻略の数学」:1A2B と 3 の 2 冊構成。河合の医系数学と長年担当している先生の著書。数学がある程度得意で標準的な重要問題が解ける人にいいと思う。内容は、ハイレベルな重要 問題や有名問題がメインでほとんどが医科大学の過去問。数学の問題が難しめの単科医大では 有名問題が背景となっている問題が出題されることがあるので過去問によって。 日本医科大学のように、ハイレベルな有名問題がもとになって作られた問題を出題する大学を志望する人はやっておいたほうがよい。ただし、 金沢医科、東邦、北里など数学が標準的な難易度の大学や筑波、秋田など他学部と共通の標準 問題の医学部志望の人はやる必要がない。2 学期など直前にやるといいらしい。

英語

個人的に英語は得意だったので、東大・京大・早慶などのハイレベルな過去問や、北大や九大・中堅私大のような標準的な過去問を暇なときにといていた。もちろん、受験校である私大の過去問もたくさん解いたが、ハイレベルな大学の過去問のほうが学べることが多かった。 「ポレポレ英文解釈」:長文を読みまくる前に英文解釈(英語構文)を得意になるべき。 英語が苦手な人はポレポレ英文解釈の前に「基礎はここだ!」をやったほうが良い。 ポレポレ英文解釈は受験英語の英文解釈を一番効率的に学べる参考書だと思う。

物理

「標準物理・ハイレベル物理(代ゼミ)」:参考書等で自己流に学ぶより講義を受けたほうが良い。 有名な為近先生や漆原先生の講義を受けると物理の学習法も変わると思う。 (代ゼミの授業は代ゼミ生以外でも自宅で映像 or 対面で受けることのできる講義が多い。) 自己流に理解せずに問題を解きまくるより、しっかりと理解をしてから演習をするほうがよい。 「良問の風」:講義などで十分に理解後に演習として用いると良い。私大の医学部(例外あり)や地方国公立では簡単な問題を短時間で解くことが求められる。これらの大学を受ける人は良問 の風でスピードを鍛えると良い。(問題集で理解しようとすると、自己流になる人が多いそうな ので講義などで十分に理解してからのほうが良いと思う。) 「名門の森」:基礎知識を十分に理解できており、良問の風などの標準的な問題をしっかりと 時間内に解けるようになった後にやるとよい。有名問題や重要問題が多い。 簡単な問題が多い大学では必要ではないと思う。 「医学部の物理」:基礎知識を十分に理解できており、標準的な問題をしっかりと短時間で解ける ようになった後にやるとよい。演習量が増えるだけでなく思考力も鍛えられる問題が多い。 簡単な問題が多い大学では必要ではないと思う。

化学

「鎌田の理論化学/福間の無機化学/鎌田の有機化学」:化学が苦手な人が基礎知識を固めるのに良い。 化学が苦手な人は、まずは基礎を固めて全分野を体系的に学んでから詳しく学ぶと良い。 「入門問題精講/基礎問題精講」:化学が苦手な人が参考書等で基礎を学んだ後に使うべき問題集。 本当に化学が苦手な人は「入門問題精講→基礎問題精講」。やや苦手な人は「基礎問題精講」 「標準問題精講」:化学がやや得意な人向け。他の科目がヤバい人はそっちを優先すべき。 ハイレベルな有名問題、重要問題が多く乗っている。 「化学の新研究」:化学がある程度得意で他の科目がすべて標準以上できる人が使うと良い。 細かい知識を知りすぎて重要な知識が疎かになると怖いので、本当に時間がある人だけ。 「化学特講(駿台夏期講習)」:化学が苦手じゃない人向け。化学の理論的な計算問題を体系的に学ぶのにとても良い講座。駿台の夏期講習なので数日で化学の理論分野を 1 周する。 講義参考書のような分厚いテキストがもらえるので夏期講習後も受験まで効率的に使える。 医学部志望ではない人も化学が苦手ではない限り絶対に受けておく講座だと思う。 化学特講Iが理論化学に関する計算問題。化学特講IIは無機化学。化学特講IIIは有機化学。 特に化学特講Iは絶対に受けるべき。

面接

代ゼミの「医学部面接ノート」を使って、よく出題させる内容を踏まえた。 日本医科大学では2次の得点を重視していないので、小論文で点を稼ごうとするよりほかの 1 次科目の点を稼いだほうが効率的。

小論文

私大医学部はあまりやりすぎる必要はない。基礎的な書き方で十分。 小論文に点数をつける私大医学部は思っているより多くはない。 (もちろん数校は小論文を点数化するが。国公立は点数化する医学部もある。) 小論文で点を稼ごうとするよりほかの 1 次科目の点を稼いだほうが効率的。 小論文に時間をかける時間があったら他の学習をすべき。 (ただし、群馬大のように演習が必要な大学もある。)

共通テスト

浪人時に共通テストは受けなかったので、現役時のセンター試験について書く。 国公立を受験する予定はなかったので、センターの勉強で2次試験の対策がおろそかにならないように注意した。 特に、社会と古文漢文に関しては、私大のセンター利用でも使う予定がなかったのでほとんど手をつけなかった。 個人的な意見だが、私立専願の人は共通テスト対策に多くの時間を費やして2次試験科目がおろそかになるよりも、共通テスト利用を使わないつもりで2次試験科目を重点的に学習するほうが、志望校に合格する可能性が高いように感じる。ただし、どうしても共通テストで滑り止め校に合格したりしたいのであれば、2次試験科目の学習に大きな影響がでない程度に対策しても良いと思う。

あなたの大学を目指す受験生へのアドバイスをお願いします。

勉強法や学習計画は人それぞれ。無理に他人に合わせたりはする必要がない。 自分の志望校や自身の成績などを元にして、自分なりの勉強法や学習計画を立ててください。とはいっても、自分で勉強法や学習計画を考えるのは難しいので、同級生や学校の先生方だけでなく同じ大学や学部志望だった先輩に相談してみるのも良いと思います。 辛いと感じることもあるかもしれませんが頑張ってください!

編集部からのひとこと

以上、2021年度に日本医科大学医学部に合格されたS.Aさんに聞く入試の傾向と勉強法でした! 日本医科大学医学部の入試の傾向から、各科目の勉強方法まで抑えておきたいポイントをわかりやすく教えてくれているので参考にして合格してください! S.Aさん、ご協力いただきありがとうございました。

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