慈恵医学部の入試の傾向と対策を2021年度合格者のASさんに聞く!

2021/08/28
慈恵医学部の入試の傾向と対策を2021年度合格者のASさんに教えてもらいました。合格する上でおさえるべきポイントをわかりやすく教えていただいています!

合格した大学

ニックネームを教えてください。

AS

性別を教えてください。

女性

現在通っている大学を教えてください。

慈恵会医科大学

浪人の有無を教えてください。

現役

理科の選択を教えて下さい

化学;生物

社会の選択を教えて下さい

なし

得意科目(複数選択可)

英語;生物

苦手科目(複数選択可)

数学;化学

両親の職業(任意)

医者

出身地を教えてください。

東京

出身の中高、中学受験・高校受験の有無を教えてください。

成蹊中高 小学校受験

受験勉強を始めた時期を教えてください。

高校1年生の4月

受験期の一日の勉強時間を教えてください。

平日 塾4時間 家2時間 休日 12時間

共通テストの点数(浪人生は現役時も)を教えてください。

受けていない

高1から合格までで受けた模試、その偏差値、合格判定を教えてください。

駿台、河合塾の全国模試、東大実戦模試 偏差値 英語70〜75 その他50〜65 合格判定 慈恵 D

現役、浪人時の併願大学(合格の有無も)を教えてください。

慶應義塾大学医学部 不合格 順天堂大学医学部 正規合格

あなたの大学の入学理由を教えてください。

校風が好きだった、学力にあっていた、家が近いなど

あなたの大学の入試傾向、対策を教えてください。

他の併願校と比べるとそこまで独特な問題は出ず、良問が多いという印象。過去問を解いていてもそこまで波がなく、自分の実力を発揮出来る。 英語 医療系の話題の読解で構成されているため、基礎的な医療英単語は必須。その他記述なども導入されたので、時間配分に気をつけ、過去問を解くといい。ここ数年で出題傾向が大きく変わったのでそれ以前の過去問はそこまでやらなくてもいい。 数学 大問が4個で1問1問の配点が大きい。最初にざっとみて時間配分を決め解けるところを解く。1問目は比較的難易度が低いので絶対にとる。2問目以降も小問の最初の方は基礎的なのころが多いので取りこぼさないようにする。 化学 問題数がとても多く、最初の時間配分が重要。最後の方にも簡単な問題があることも多いので少しでも詰まったらとばして戻ってくることにした方がいい。計算が複雑だったり手間がかかる問題も後回しにして記憶問題や部分てんがもらえる記述問題から解くといい。 生物 こちらも問題量、記述量が多いので、生物と化学、得意な方から解くべき。化学と同様少しでも詰まったら飛ばす。しかし記述が多いので部分点が貰えそうなことが思いつけば書く。マニアックなところをつつかれることもあるが、基本的なところをしっかり暗記・理解すれば、重箱の隅をつつくような問題は落としても大丈夫。

あなたの大学の面接で聞かれたこと、対策

MMI形式の面接で何人かの面接官を回っていく。自分の考えを短い時間でわかりやすく伝える技術が必要。私は、将来家庭をもったとき職場とどちらかを優先されるか、この大学に受からなかったら浪人するのか、学校での生活などについて聞かれた。また、絵をみてその解釈を伝える問題や、シチュエーションを出され、それに対して挙げられた行動からふさわしいと思う順に並べるなどの問題もあった。過去には英語での質問や、時事問題の質問もあったようだ。対策としては、過去で聞かれたことに対する自分なりの答えを作ってみたり、イメージトレーニングすることが大事だと思う。また、医療者になる者として必要な知識は入れておくべき。

数学

数学は鉄緑会の確認シリーズ、その他教材を使っていた。そこまで独特な出題がある訳では無いので、なにか1冊をしっかりやりこみ、基礎的な部分を理解した上で過去問を解いてみるといいと思う。また、計算スピードも大事なので日頃から意識して解くといい。出やすい範囲の傾向はあるが、まんべんなく出ると考えて全体的に穴が無くなるまでの状態に持っていけば問題ないと思う。私は数学が苦手だったのでそこまで能力が伸びなかったが、他の点数で稼いだので本当に苦手な人は直前期は数学のみをやるのではなく他の科目に回した方がいい。

英語

私は帰国子女だったため、英語はそこまで対策を行わなかったが、秋頃から過去問を本格的に解き始め、慣れていく練習をした。慈恵の英語はここ数年で大きく変化していて、読解中心になったので、読解が苦手な人は早いうちから精読のスピードをあげる練習をした方がいいと思う。また、読解の内容はほぼ全て医療関係の雑誌などから取られたものなので、基本的な医療単語は覚えておくべき。(マニアックなものでないかぎり脚注はつかない)最初に数点分の単語問題もあるので、英単語には力をいれた。英単語を覚える時は鉄壁を使った。また、高校1年生ぐらいから英検などを受けることも効果的だった。

化学

化学も鉄緑会の確認シリーズで勉強した。化学は高校1年生から初めて、まず理論を勉強した。理論は単純暗記ではないので、早いうちから始めてもいいと思う。(もちろん数学、英語が優先だが。)逆に有機と無機は暗記が多く、高校二年生で習った時は覚えたはしから忘れていった。化学に苦手意識がある人の多くは暗記を疎かにしてしまってる人だと思うが、これは直前期からでも間に合うので、直前期は理科の暗記部分に力をいれるべきだと思う。その一方理論は直前では間に合わないので、余裕を持って始めるべき。慈恵の化学はスピードが重要なので過去問を解いてどのくらいのスピードが必要なのか知ったうえで意識しながら勉強するといい。

生物

生物は教科書や授業で習ったことを鉄緑会の確認シリーズに情報を一元化した。生物は暗記科目なので覚える量が膨大なため、どこか自分の決めた場所に情報を一元化することをおすすめする。新しい情報を得たらそこに書き込んで、分からないことがあったら戻ってくるということを繰り返して学習していく。このまとめを作るのは一通り生物を学習してからだと理解が深まっていいと思う。慈恵の生物は化学と同様問題量が多く、記述なども多いので、日頃から時間を測って演習を行い、長文の問題から重要なところを見抜く力を鍛える必要がある。

面接

具体的な対策は直前期少し、あとは一次合格をもらったあとだった。面接方法だけはやめにチェックしたら隙間時間で、自分だったらどうやって答えるかなどのイメージトレーニングをふれば十分だと思う。また、高校生になったらニュースをみて、時事問題について少しでも考える習慣をつけるといい。

小論文

小論文は文字数などが事前にわかるだけだが内容は、そこまで独特なものではないので、綿密な対策が必要なものではない。だが、長文を短時間で書く練習と、自分の意見をわかりやすく文章化する練習は必要だ。

共通テスト

私は共通テストは受けず、私立専願で受験した。私立専願のメリットは共通テストにのみ必要な科目を勉強しなくて済むことだが、もちろん国立が受けられなくなってしまう。私は高三の夏の東大実戦模試が国立併願か私立専願のどちらにするかの選択のリミットだと思う。秋からは本格的に共通テストの勉強をしなければいけなくなるためだ。私は、国立の併願校としては東京医科歯科大学を考えていたが、夏の東大実戦模試で目標にしていたB判定に8点及ばなかったことと、その時点で理系科目の出来栄えに不安があったことで私立専願を決めた。しかしこのおかけで他の受験生が国語や社会をやっていた時間に理系科目をブラッシュアップし、完成させることができたので、他の生徒より理系科目が遅れていると思っていて、私立に受かったら通うと考えている人は私立専願も一つの手として選択肢に入れて欲しいと思う。

あなたの大学を目指す受験生へのアドバイスをお願いします。

慈恵は良くも悪くも自分自身の実力をきちんと発揮出来る入試をしていると思う。まず直前で燃え尽きてしまわないように、自分のピークを本番に持ってくることが大事だ。特に現役生は(特に理科科目が)最後まで伸びるので、諦めないでほしい。私も秋の全国模試での判定が悪く、受からないかもと思ったこともあったけれど、全国模試には1年分先をいってる浪人生などもいるので、結果が悪くても直前期の最後まで全員を追い抜かしてやるという意気で走りきってほしいです。

編集部からのひとこと

以上、2021年度慈恵医大に見事合格のASさんの体験記でした! S.A.さん、貴重なお話ありがとうございました!

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