【2021年度】独学で慈恵医大医学部合格!S.A.さんの合格体験記

2021/08/28
2021年度、見事東京慈恵会医科大学医学部に合格のS.A.さんの合格体験記です。合格するための科目別の勉強法など、受験生時代のエピソードを幅広く教えてくれています!

合格した大学

ニックネームを教えてください。

S.A.

性別を教えてください。

男性

現在通っている大学を教えてください。

東京慈恵会医科大学

浪人の有無を教えてください。

現役

理科の選択を教えて下さい

化学;物理

社会の選択を教えて下さい

倫理・政治経済

得意科目(複数選択可)

英語;数学;物理;化学;社会;国語

苦手科目(複数選択可)

生物;地学

両親の職業(任意)

父:医師 母:専業主婦

出身地を教えてください。

神奈川県

出身の中高、中学受験・高校受験の有無を教えてください。

桐蔭学園中等教育学校 中学、高校受験なし(幼稚部からの内部進学)

受験勉強を始めた時期を教えてください。

中等6年生の3月頃

受験期の一日の勉強時間を教えてください。

平日:8時間 休日:14時間 塾通っていない

共通テストの点数(浪人生は現役時も)を教えてください。

倫理政経:79点、国語:153点、英語リーディング:88点、英語リスニング:81点、数学ⅠA:88点、数学ⅡB:81点、物理:78点、化学:92点

高1から合格までで受けた模試、その偏差値、合格判定を教えてください。

高1河合塾全統高1:英数国理系:74.4 高2駿台全国模試第1回:英数国偏差値:64.1 高2駿台全国模試第2回:英数国偏差値:71.4 高2アドバンスト:英数国理偏差値:65.2 高2駿台全国模試第3回:英数国偏差値:68.2

現役、浪人時の併願大学(合格の有無も)を教えてください。

東大理科2類:不合格 慶應医学部:1次落ち 防衛医科大学:2次落ち 順天堂医学部:補欠

あなたの大学の入学理由を教えてください。

消極的選択で、合格した大学が1校しかなかったことと、精神的ストレス(幼少期患っていたアトピー再発など)から浪人は不可能と判断したため。

あなたの大学の入試傾向、対策を教えてください。

英語に関して、英検で言う準一級、一級レベルの単語の意味を問う問題が長文の中で出題される。長文の文章量も比較的多めで最後まで読み切ることはかなり難しいために、文章を読まずに単語の意味をただ知っているから答えるみたいな解き方が最善策である。自分は海外留学はしてきていないが、英検の単語は一級に単語帳をよく見ていたため(準一級までしか持っていないが)、かなり有利であった。正直、内容は医学と関連していても、別に医学単語をやる必要はないし、普通は文脈から単語の意味を推測すべきだが、医学的な文章の中で的確に推測するのは困難であるため、語彙を増やすのが一番手っ取り早いと思われる。ほかに、自分は東大を目指していたために、割と思考力のいるパターンでは解けない問題に慣れていたが、慈恵の物理はかなり思考力を要するために、難関国立大学(東大など)で練習する方が良い。ちなみに、自分自身は英語1年分以外ほぼ準備せずに慈恵を受験したが、今思っても、時間的に国立入試に慣れておけば過去問演習しなくても良いのではないかと思う。(英語は例外)

あなたの大学の面接で聞かれたこと、対策

面接は複数の試験官のところを回って答えるタイプである。最も印象的であるのは、絵画に絵を見せられて、この絵を余すことなく説明しなさいという問いです。その絵は、イーゼルがあり、その上に絵が置かれているのですが、このイーゼルという単語について、母がよく絵を描くから知っていたものの、絵に関心のない家庭ではおそらく思いつかなかったと思われる。このように、語彙力も必要となる。ほかに印象的なのは、自分がA〜Eさんとグループで準備をしているときに、Eさんが急用で来られなくなった時の対応について即興でリーダーとして判断を下すなどです。

数学

中等5年までは、青チャートや4stepなどをやっていた。その後は、個人的に大学への数学や友達が話題にしていたマスモンスターというYoutubeチャンネルを利用したりもしたが、ほぼ全てちょっと齧るというぐらいで全然最後までやらなかった。強いていうとしたら、学校の40年ぐらい国立指導をしている先生が自作で集めている問題プリントを解いて、添削をしてもらっていた。しかし、今思い返すと、ほぼほぼ授業中の演習に頼りっきりで、予習復習等数学の勉強はしていなかった。東大の数学は6年分ぐらい添削してもらったが、慈恵の数学はパラパラと赤本をめくって面白そうな問題をちょっと眺めるだけで解いてはいない。

英語

英語については、学校にかなり権威のある先生がいたため、その先生の指導をずっとこうていた。その先生の自作文法問題集や英作文例などをずっと利用していた。第1志望である東大対策として10年分ぐらいの添削をお願いしていた。英語に関しては、まずYoutubeで上がっている慈恵の傾向を確認して、ちょっとやっといたほうがいいかもなと思う、本試験1週間前ぐらいに過去問を1年分解いた。結果論だが、英検対策として単語を闇雲に覚えていたのはよかった。周りの医学部を目指している人は医学単語を必死にやっていたが、全く必要ないと思う。少なくとも、慈恵については、医学単語を聞くということではなく、本当にただ難しい単語を聞かれた印象であるので、英検対策をするのは良いと思う。

物理

良問の風や名門の森、難系など先生に言われ、コレクターのように収集したがほぼ全く使わなかった。理由としては、自分にはあまりにも難しく感じられてしまった。しかし、先生の話を聞いて、物理の本質さえ分かっていれば、難しい問題は本番で解ければいいと言われていたので、不安を感じつつも、2月の初めぐらいまでずっとセミナーをやっていた。セミナーは簡単なものばかりだが、ちゃんと習得しさえすれば、大事な要素はたくさん詰まっているし、繰り返し見ることで、初めは気づかなかった細かい表現などに気付けるので良い。慈恵の物理は医学と絡んでいて難しいと感じている人も多いようだが、むしろ自分のように簡単なものばかりやっていれば、簡単な要素に分解できるようになるだろうと思う。

化学

セミナーと重要問題集をすごい軽くやって、その後は東大対策として、先生からもらっていた模試の過去問を時間を計りながらやっていた。慈恵にしても、どの大学でも近年時間的に厳しくなってきている傾向があるが、その時間対策には東大が最適だと思う。計算レベルも割と面倒なので良い。一方で私立医に特有の無機化学などの知識分野については、東大はあまり出題されないので、ここは自分で対策する必要がある。自分の場合は、少しふざけているように感じられるかもしれないが、鋼の錬金術師というアニメが好きなことと科学部に入っていたことから、割と早い段階で知識が入っていたので、有利だった。暗記物は自分の興味関心に惹きつけれられたことが良かったと思う。

国語

Z会のキーワード読解を本当にやり込んだ。うちの先生が評論文になれるには、その使われている単語やテーマに慣れることが大事だと言っていた。そこで、コロナの自粛を利用してキーワード読解をマスクつけて周りを散歩しながら読んだりして、ほぼ全部暗記するぐらい使った。その結果、頭の中で、表論文のありがちなテーマからありそうな論を展開して文章を作るというのを、自転車での登下校中に行っていた。慈恵には関係ないが、東大入試のために、古文漢文もかなり力を入れた。具体的には、ひたすら単語を覚えるということはまさかしない。実際は、他の科目でも汎用可能なように何の力を問いたいのか筆者に意図を推察し、適切な解答法を学ぶというのを添削指導を受けながら練習した。

社会

倫理政経については、非常に教科書が優秀だと思う。共通テストで必要な知識はほぼ詰まっている。実際に単語を暗記する際には先生が作ってくれた一問一答を利用していた。また、倫理政経は授業中にリフレクションシートという形で思想家の考えについて自分の意見を述べる機会が多々あり、これが国語の評論文にもかなりメリットがあったように感じられる。というのは、国語で出題される身体論や言語とはといった話は、レヴィ=ストロースやメルロ=ポンティといった思想家を知ればなれるからである。

面接

正直言って、面接は自信があったので、特に準備していない。ただし、順天堂の入試だけは事前にものが必要なので、先生といろいろ用意した。

小論文

防衛医科大学を受けたおかげで、小論文がどういうものなのか、時間配分はどうするかなどがわかった。あとは、何もしていない。

共通テスト

国語と社会に最大限の時間を費やした。他の科目は2次対策によってカバーできると考えた。まあとりあえず、市販の予想問題は、Z会、河合塾、駿台全てやった。また、国語だけはセンター過去問も10年分ぐらいやった。対策は12月中旬からほぼ共通テスト対策に全振りした。暗記物の社会と古文単語などは、使えるようになる必要があるから、かなり早い段階(9月ぐらい)にかなり抑えておいた。これは精神的にも安心できるので、良い方法なのではないか。ただ失敗として、数学の対策をほぼ全くしなかったせいで、時間配分をミスってしまった。しかし、今思い返して、対策をしたからと言って変わっていないと思う。なぜなら、問題は計算力もあるが、共通テストの論の進め方があまり合わなかったからである。わざわざそれに合わせてしまうと、2次対策に影響が出た可能性もあると思われる。

あなたの大学を目指す受験生へのアドバイスをお願いします。

今目指しているところより一つ上を見るといい。これは妥協を作ると否定的に取られてしまえばそれで終わりだ。しかし、人間余裕がないと本当におかしくなるだろう。だから、無理かも知れないと思いつつも、自分の志望より一つ上を目指すと、精神的に余裕が生まれるだろう。自分の精神を司るのは、医師になっても非常に必要な力だと思うから、今の受験生という時代に勉強して辛いと思うのではなく、医師(研修医)の辛さを軽減しているとポジティブに考えるなどの余裕を持つと良い。

編集部からのひとこと

以上、東京慈恵会医科大学医学部に見事合格のS.A.さんの合格体験記でした。 合格するためにどの参考書を使ってどのように勉強したかかなりわかりやすく教えてくれているので、慈恵の受験を考えている方はぜひ参考にして対策してみてください! S.A.さん、ご協力いただきありがとうございました!

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