千葉大学医学部現役合格者の合格体験記です。入試の傾向や対策を非常に詳しく教えてくれているので千葉大医学部受験を考えている方は必見です。また、面接についてもかなり詳しく教えてくれています。
合格した大学
ニックネームを教えてください。
ぴ
性別を教えてください。
男性
現在通っている大学を教えてください。
千葉大学医学部
入学年度を教えてください。
2019年度
浪人の有無を教えてください。
現役
得意科目(複数選択可)
数学;物理;化学
苦手科目(複数選択可)
英語
出身地を教えてください。
東京
出身の中高、中学受験・高校受験の有無を教えてください。
麻布中学•高等学校
将来どんな医者になりたいか教えてください。
開業医
受験勉強を始めた時期を教えてください。
高2の夏
受験期の一日の勉強時間を教えてください。
高3の頃 平日8時間 塾4時間 休日 10時間半
センター試験の点数(覚えている範囲で、浪人生は現役時も)を教えてください。
831点
高1から合格までで受けた模試、その偏差値、合格判定を教えてください。
高3夏 東大実践 理一B 東大オープン 理一B 高3秋 河合医進模試 千葉医7位 東大実践 理一A
現役、浪人時の併願大学(合格の有無も)を教えてください。
千葉医のみ
あなたの大学の入学理由を教えてください。
国立大学で関東にあり、そこそこの地位があるから
あなたの大学の入試傾向、対策を教えてください。
理科は難問が少なく典型問題ばかりなので本当に得点源にするべきといえる。 物理…力学に関しては19以外毎年単振動が出ている。ほかの出る分野ほぼ毎年電磁気学と波動、特にドップラー効果が出ていたが19は熱気球が出た。答えのみで時間はあまりないが難問は各大問で一問程度でそれ以外は典型問題が多いので東大や医科歯科などの他の医学部の対策もすれば8割はとれる上得点源にしやすい。 化学…無機化学が毎年のように出るイメージがあるがほぼ全分野満遍なく出る。計算問題もあるが物理と違い難問はなく知識系がメイン、だからこそ知識不足は絶対に許されない。時間は19から厳しくなったがそこは東大の2015前後の過去問で演習をしておけばそれに比べれば問題も全然簡単なので9割も狙える。 数学…合否はほぼ数学で決まると思われる。毎年数列、微積、確率、複素数などはだいたい出ている。難易度は極めて難しいことはないが簡単というわけでもない、いわゆる差がつきそうな問題が多いイメージ。しかし整数問題は年によっては極めて難しい時もあるのでそこを見極めて捨てる勇気もいる。取れるべき問題は毎年潜んでるのでしっかりそういうところをとって何があっても6割は絶対にとるつもりで対策をするといいと思う。 英語…全学部共通問題で長文二個と短い英作一個が決まって出ている。英語は医学部にしては簡単なので英語ができなくてもあまり心配する必要はないがだからこそ逆に英語で差をつけるのは難しいと思われる。参考としては駿台の東大実践の英語で偏差値50以上出ていればそこまで恐れる必要はないと思われる。
あなたの大学の実習やカリキュラムや生活などの特徴を教えてください。
IPEという医薬看合同の授業が一年生からあり、実際に病院で患者さんとお話しする機会もある。グループワークも行うので早いうちから専門職につくとはどういうことなのかという意識はしやすい。しかし一年生の間は基本的に一般教養メインで専門的な知識をつけるのは主に二年生以降である。
あなたの大学の面接で聞かれたこと、対策
20人程度が大きな教室に呼ばれて一対一の面接を同時に行う形式。1人の受験生は3回、すなわち3人の試験官と面接を行う。 自分のことについてはほとんど聞かれず、以下の質問に答える形である。難しい質問もあるが試験官は優しくヒントも出してくれるので落ち着いて試験官に答える。再面接になる人もいるらしいがそれでも受かっているのでそこは安心していい。 質問 ①認知症をもった高齢の患者さんが入院しています。その患者さんは点滴を嫌がり外してしまうので担当の看護師があなた(医者役の受験生)に患者さんの腕を動かさないように縛っておきたいと意見を言ってきた。あなたはなんて答えるか? ②あなたは外科医で診察した患者さんに手術を勧めました。しかしその患者さんは自身の友達の医師に相談したところ他の治療法を勧められたのでそっちを検討したいと言っている。あなたならどうするか? ③お酒が好きでお酒が飲めないなら死んだ方がマシと言っている患者さんが肝臓の病気で入院している。これ以上お酒を飲むのを続けたら命に関わるがあなたなら患者さんにどう接するか?
通っていた塾の名前を教えてください。
鉄緑会 数学 中1〜高3 英語 高1〜高3 物理、化学 高3
通っていた各塾の講師について教えてください。
数学科 久我先生…現役の理三生。努力でどの大学であっても合格点をとるための術を教えてくれる上、他の教科との勉強のバランスなどもアドバイスをしてくれる。どんな質問にも優しく答えてくれるので生徒から自主的に質問にいきやすく性格も非常に優しく話しやすい先生。 英語科 矢野先生…文一出身の鉄緑会の講師。基本的に高3や高2の一番上のクラスを教えているが高3に関しては鉄緑生の平均以上はあるが得意ではない人のクラスでも教えている。英語に関する知識とそれをわかりやすく伝える能力が優れており、添削も非常によく見てくれる。細かく必要な時には厳しく指導してくれる上、人格者で受験期のメンタル面のアドバイスもしてくれる生徒から見て非常に尊敬できる先生。 物理科 大門先生…現役の理三生。コンピュータに強く、物理の現象をプログラミングして授業中動画で見せてくれるので物理のイメージが持ちやすくなる。物理をこよなく愛しており愉快な先生。 久保先生…理三出身の鉄緑会の講師。指導してきた生徒の数が非常に多く質問に行くと聞きたいところを指差した瞬間に逆にこっちの質問が何か当ててくる程に指導能力が高い。この先生もまた人格者であり勉強だけでなくメンタル面での相談なども優しく応えてくれる。 化学科 大浦先生…理三首席。必要な知識はなんなのか、反応が起きる理由はなんなのかをわかりやすく更にイメージを持ちやすく教えてくれる。この先生の授業についていこうとするだけで化学が得意になる上熱意もとても感じられるので尊敬される先生。
通っていた各塾のカリキュラム、指導方針、授業内容について教えてください。
カリキュラムの進度は極めて早い。中学で英数に関しては数三以外の内容は高校範囲まで全て終わる。高1高2でその確認と応用力を身につけ、高3に入ると毎週演習を行い、クラス内の順位も出るので切磋琢磨して学力が伸びて行く。また、高2の冬まで毎年2回校内模試というクラス分けテストがあり、その難易度は極めて高く本来の学年プラス2年程度の難易度の問題が出る。高2の冬の最後の校内模試はクリスマスの時期に行われることからクリスマス模試と言われ、高3一年という重要な時期のクラスが決定されるので非常に重要となる。
通っていた各塾の学習環境について(自習室、交通の便、立地など)教えてください。
立地は新宿にあるので都内などの高校からでも通いやすいと思われる。自習室は最近まではあまり数がなく、空気も悪かったが増設されたので改善されたと思われる。基本的にみんな勉強をしているので塾でふざけた雰囲気にはならないが、かといってギスギスした雰囲気というわけでもなく休憩中には談話室でお菓子を食べたり友達と話したりするなど息抜きもしっかりできる。
通っていた各塾の良かった点を教えてください。
通っている生徒の学力がみんな極めて高く、模試などでどんなにいい成績をとったとしても上の学力、順位の人間が身近に存在していたので自惚れることなく、まだまだ勉強せねばという気になりモチベが保たれた。特に高3の時期はクラスでの演習とその順位が毎週わかるのでモチベが常に高い状態で維持された。さらに実際、東大や医学部の実績が極めて優秀なのでこの塾で学んでいれば大丈夫だという自信にもつながり無事合格することができた。
通っていた各塾の講師/カリキュラム/学習環境それぞれを5段階評価で教えてください。
全て5
数学
センター試験に向けた勉強は過去問以外特にない。二次試験の対策とデータの分析の対策だけで充分。 二次試験に向けては、千葉医に志望を決めたのは高2の冬であったが高3の1月までは東大を受けるつもりで対策をひたすらしてきた。鉄緑会の教材を使い、自分が苦手だと思う分野はせめて典型問題だけは取りきれる力をつけるべく何度も復習した。2月の直前期は私立を受けるつもりがなかったので千葉大の過去問を10年分解き、間違えた分野を再確認し、たまに東大の過去問で演習もしていた。
英語
センター試験の対策としてはアクセントと文法だけは直前2週間に市販の参考書をやって詰め込んだ。二次試験の対策としてはこちらも高3の12月までは東大を受けるつもりでリスニング込みで対策を行ってきた。1月以降は過去問を解いてそれを教わってきた先生に添削をしてもらい、高3の鉄緑の演習の復習と並行して行った。
物理
センター試験の対策は過去問2年分解く程度。二次試験に向けてはこちらも高3の12月までは東大に向けた演習を重ね全分野満遍なくできるようにした。1月からは医科歯科など千葉以外の物理を解き2月から過去問やあまり出ない原子物理の再確認、苦手単元の潰しを行った。
化学
センター試験の対策は過去問3年程度。二次試験に向けては高3の12月まで東大を受けるつもりで時間と難易度の厳しさを千葉大より高い状態で演習を行っていった。1月からは医学部特有の問題や高分子などの有機系をより強く対策をし、2月から過去問を解いた。
生物
なし
地学
なし。 二次試験もセンター試験も必要がなかったので一切対策をしていない。ただ地学の内容は好きであったこともあり、高1の頃まではしっかりと学校の授業を聞くなどをして定期試験の対策をしていた。そのおかげで数学で対数計算の演習に少し繋がったと思う。
国語
二次試験はなかったがセンター試験にはかなり対策をした。高3の12月の模試まで対策をしておらずそこで120点台を叩き出し焦りを感じたので古漢の文法書を丸々一冊解き問題集も一冊といてから30年分程度の過去問をひたすら解いた。2014年が極めて難しいと聞いていたので本番に2014年レベルが出ても合計で790は取れるよう対策をした。
社会
二次試験はないがこれもセンター試験に向けて対策をした。倫理政経選択をし、参考書をまるまる一冊ひたすら読んで音読をし覚えた。直前2週間は午後全てを社会と国語に費やし、過去問解いて知らなかった知識をメモし、時には教科書も開いて知識を最後の最後まで吸収していき9割、何があっても8割は超える力を身につけた。
面接
鉄緑会において医学部対策の医療系の知識を吸収し、過去の質問例を見てなんて答えるべきか1月のセンター後に夜の休憩がてら行った。しかし千葉大はその場で考える問題が多いのでそこまで本腰を入れて対策はしなかった。
小論文
なし
センター試験
高3の12月の終わりから本腰を入れたが少し遅いと思われるので12月の頭には徐々にやるべき。メイン教科はセンター独特の知識の確認と過去問数年分の対策をすれば二次試験の対策をしている以上大丈夫ではあるが国社に関しては過去問はあるだけやるべき。一番役に立ったのは間違いなく過去問であるので古漢の文法と社会の参考書を一周できたら抜けがあったとしても過去問をひたすらやりこむのがベスト。直前2週間の午後は全て国社に費やした。
あなたの大学を目指す受験生へのアドバイスをお願いします。
千葉大学は他の医学部に比べたら入った後は緩く自分の時間も持てます。入試の問題もしっかり対策をすれば取れる問題が多くそういう問題を落とさないようにする力をじっくり育て上げれば確実に受かります。頑張ってください。
編集部からの一言
以上、千葉大学医学部見事現役合格の「ぴ」さんの合格体験記でした! 入試の傾向や対策、面接の様子について非常に詳しくお答えいただいているので受験生の方はぜひ参考にして合格を勝ち取ってください!