名古屋大学医学部入試の傾向と対策法を現役合格されたK.Yさんに解説してもらいました!その他にも実際にどのように勉強したのかなど、名古屋大学医学部に合格する上で知っておきたい情報がもりだくさんです!
合格した大学
ニックネームを教えてください。
K.Y
性別を教えてください。
男性
現在通っている大学を教えてください。
名古屋大学
浪人または再受験の有無を教えてください。
現役
理科の選択を教えてください。
化学;物理
社会の選択を教えてください。
日本史
得意科目を教えてください。(複数選択可)
数学;物理;化学
苦手科目を教えてください。(複数選択可)
英語
両親の職業について教えてください。(任意)
サラリーマン、看護学校の教授の助手
出身地を教えてください。
愛知県一宮市
出身の中高、中学受験・高校受験の有無を教えてください。
東海中学、東海高校
高1から合格までで受けた模試、その偏差値、合格判定を教えてください。
河合塾共通テスト模試(判定は忘れました)、河合塾名大オープン(B.B)、駿台名大実践模試(C判定)
現役、浪人時の併願大学(合格の有無も)を教えてください。
名大専願です。
受験勉強を始めた時期を教えてください。
高2の9月
受験期の1日の勉強時間を教えてください。
夏休みまでは平日は学校の内職込みで9h、塾がある日は授業が2.5h 休日は10~11h 夏休み後〜共通テストまでは休日が11~12h 共通テスト後は8~9h
受験期1年間の勉強スケジュールを教えてください。
4-7月は数学強化のために数学中心で1対1対応1A2B、スタンダード数学をベクトルと数3微積以外を終わらせた 夏休み 全体的に理系科目に振り、英語は最低限の単語の周回と文法の復習 数学は数3微積中心にオリジナル・スタンダードの微積 理科は物理に重心を置いて力学、熱力、波動をほぼ完璧に、化学は理論をほぼ完璧にもってく 無機化学などの暗記はこの時期はあまり意味が無いので後回し 9月から、英語は長文速読の練習、数学は苦手な分野1.2個をまとめてやった後、志望大学の一個上のレベルの過去門(自分は大阪大学)を10年分、1日2問ずつほどやっていく 理科は物理は電磁気、化学は有機化学を徹底してやる、他分野はほったらかしで模試前に少しだけ復習 模試でその分野が取れなくても気にせず、力を入れた分野が取れているかに注目した 11月中旬の名大オープン終了後、2次試験の対策は一切せずに共通テストの勉強に移る 日本史、古文漢文を中心に、英語リーディングの特徴的な問題にも慣れる リスニングもこの時期 数理にはほとんど時間はかけない 共通テスト後に初めて志望大学の過去問をやる 赤本は点数はあまり気にせず、間違えた問題の確認をしらみつぶしにしていく 自分は赤本をやる前に数学の問題集(スタンダード)や理科の問題集(物理は名門の森、化学は新演習)を1月末までに各分野少しずつやった
夏休みの過ごし方について教えてください。
毎日(夏休み以外もだが)自習室に通い、息抜きしつつ朝から晩までこもって勉強
上手くいった勉強法、上手くいかなかった勉強法を教えて下さい。
2年までに英語、受験期は夏休みまでは数学、秋は理科を中心にやるという計画はとても良かったと思う。また、周りに一緒に勉強する友人がいるとなおやる気が出たのでよかった。 英語が嫌いで2年の時にも英語をやらずに理数ばかりやっていたので英語は最後まで足を引っ張った 逆にその分理数は差をつけられる科目となったので結果オーライ
受験期苦労したことを教えてください。
体力 無理に睡眠時間を6時間に削って勉強しようとしたが1週間後には集中力が皆無になって一日棒に振ったりした。無理に睡眠時間を削る必要は無いと思う 自分は7時間寝た 風邪をひいた時は無理に勉強せず焦らず休めば良い。まとまった休息も必要 精神力 塾の自習室に行くと、周りの友人も同様に勉強しているので、自分もやらないとという使命感によって勉強できた。また、勉強の相談や休憩時間に何気ない会話をすることが出来たのもいい息抜きとなり、1日を通して効率よく集中して勉強できた。
あなたの大学の入試傾向を教えてください。
配点は共通テスト900点、2次試験1650点(英・理・数各500、現代文150) 2次力で勝負が着く大学、数学と物理が得意だとかなり強い 英語は比較的簡単で毎年 1.長文読解 2.長文読解 3.対話文 4.自由英作文 の四題構成 今年から自由英作文が80~100wordsから40~50wordsに変わり、長文読解と対話文の中に下線部の和訳が3題ほどに増えた 数学は年々難化しており、確率・整数・微積分ともう1題というのが典型的 確率は確率漸化式が毎年のように出ていたが、ここ2年は出ていない 残り1題はベクトル、複素数平面が比較的多い 上の3題の完成度が勝負を決める 物理は力学と電磁気は必出、残り1題は熱力学又は波動の3題構成 原子分野は確か30年以上出ていない 物理はみんな比較的強いので、全体的に得意にしていないと苦しい 化学は一昨年まで5題、去年は4題、今年は3題だったが、量はあまり変わっていない 理論分野は平衡と溶解度、熱エネルギーが多い印象、無機化学は比較的基礎的な事を聞かれるので問題集をしっかり反復していれば解ける 有機・高分子は分野自体がかなりの理解を必要とするため、しっかり演習しなければならないが、この分野に慣れれば得点源となるだろう
数学の勉強方法と対策方法について教えてください。
共通テスト対策はほとんどしない 高2までにチャートは終わらせる(エクストラ問題は無視、重要問題までしっかり頭に入れる) 高3に1対1対応の数学 1A2Bとスタンダード1A2Bとオリジナル・スタンダード(数3)をやった チャートは問題の解き方の流れを忘れた時に見るだけ スタンダードは過去問を集めたものなので、実践的でよい 高3で数学をやらなかった日はないほどに数学はやる必要があり、10~11月には志望大学の1つ上のレベルの大学の数学を解くとよい 夏休みは模試(自分は名大オープン)までに微積を除く志望大学の頻出分野を中心にやり、夏休みを通して微積をやる 毎日最低2問触れることが大切
英語の勉強方法と対策方法について教えてください。
単語帳 ターゲット1900 システム英単語 leap 読解 基礎英文問題精講 英文読解の透視図 英作文 英作文ナビ 文法 vintage 河合塾のテキスト 自分は計画通りには全く出来なかったが、高2までに上の単語帳、読解、英作文、文法を一旦完璧にすると最高 最低でも単語帳1冊と文法、読解をやる必要がある 高3は理数に時間を割く必要があるため、英語は毎日(これが重要)英単語帳を見る程度でOK 成績が下がっていっても無視 夏休みに精読・速読の練習 1日長文3題を2.3日に1日やる 共通テストが終わったあとに1日の1/3は英語に割く 文法の総復習から長文を読むのに慣れ直す必要がある
物理の勉強方法と対策方法について教えてください。
良問の風、名門の森(2冊) 高2はひたすら力学中心、熱力学と波動が遅れても問題なし 高3の夏までに力学・熱・波動を自身が着く程度まで持って行ければ最高 夏休みは上の3分野と電気分野に慣れればOK 夏休み後に電磁気分野に特化して2次レベルまで持っていく必要がある 物理は得意不得意でかなり差がつく科目なので、苦手分野にするとキツい 共通テストは2次とは少し変わった、角度の違う考え方を必要とする問題があるため、12月末ぐらいにそこを少し慣れておく
化学の勉強方法と対策方法について教えてください。
高校のテキスト(主に無機化学の暗記) 化学の新演習 河合塾のテキスト 高2はひたすら理論化学、最初は理解不能で苦しむが、問題を解いて慣れる他ない丸1年この分野に振ることが出来るため、ゆっくり1個ずつ潰していけばよい 無機化学は早いうちにやる必要は無い 模試や学校のテストの直前にまとめて覚えること(その後すぐ忘れても問題なし)をやっておくと10.11月にしっかり頭に入れる時に相当楽になる 有機・高分子は慣れた人と慣れていない人では相当差がつく分野である 9月以降は毎日解くとよい 夏休みでも良いので丸一日この分野を10時間やる日を作ったりすると解法のコツが分かったりする
国語の勉強方法と対策方法について教えてください。
河合塾のテキスト 名古屋大学の現代文はほとんど差がつかない 傾向を掴み、少々2月に触れて記述の練習をすればよい この教科に振る時間があれば理数に当てるべき
面接の対策について教えてください。
今年の名古屋大学は面接が中止になったが、医療の知識を1年を通してあらかじめ軽く頭に入れておくと良い 自分は医学・医療概説という本を電車の中て読んでいた
小論文の対策について教えてください。
名古屋大学はなし
共通テストの点数(浪人生は現役時も)を教えてください。
746
共通テストの勉強方法について教えてください。
11月中旬から日本史、古文漢文を中心に共通テスト対策のみをやる 日本史はとにかく暗記、自分は中高通してテスト勉強で出来事の年号を覚えていたため、年号から出来事の流れを整理していた。 共通テストの日本史は出来事の並べ替え問題が何問か出るため、年号を覚えておくと差をつけられる(周りはこの問題が不得意な人が多かった) 古文は古文単語の暗記が必須、残りはひたすら 問題を解く、自分は35/50辺りで点数が伸びなくなったのでそーなったら諦めて他の伸びそうな科目に振るのもあり 漢文は漢文速答法(?)のような問題集が非常に良かった、基礎を固めれば安定して高得点を取れるようになる 現代文は文が自分に合うかの運だと思うのでそんなに時間を割く必要はなし 数理は問題の聞かれ方だけ把握していれば、化学の細かい暗記を少しするだけでOK 英語は得意な人はほぼ触れなくても取れる 逆に僕のように英語、速読が苦手という人はここにかなり時間を割く必要があるが、時間をかければ単語レベルは簡単なので必ず9割は取れる様になる リスニングも同様、苦手な人は本番2週間ほど前から毎日やる 自分は伸びきらなかった。
今年度の入試で特徴的だったことを教えてください。
数学は昨年よりかは難化したが、例年の名古屋大学のレベルからすると簡単め 英語は先に述べたように自由英作文の文字数が減り、長文中に下線部の和文英訳が増えた 物理はレベルも分野も量も例年通り 化学は大門数が3問に減ったが、それぞれ問1.2というようになったため、量は変わらなかった。 細かい計算問題と現象の本質的な点の記述が多かった印象がある
あなたの大学を目指す受験生へのアドバイスをお願いします。
今の成績では限りなく不可能に近くても、本当に行きたいのならそこを目指して勉強して下さい。僕の友達にも1年を通して無理やろと言われていた人が受かった人がいます。 既に志望大学が余裕そうなのであれば、1つ上のレベルの大学を志望するのも手です。苦しいですが、いつでも下げることは出来ますし、上を目指していれば元の志望大学は余裕で合格出来るような力が付いています。 また、友達を大事にして下さい。問題の解法について、頼り頼られの関係をもち、休憩時間に笑って過ごせる友人は、最後まで支えとなります。 努力は必ず報われます。自分の力となります。頑張って下さい。応援しています。
編集部からのひとこと
以上、名古屋大学医学部に見事現役合格されたK.Yさんのインタビュー記事でした! 名古屋大学医学部に合格する上で知っておきたい情報をたくさんお答えいただいたので、名古屋大学医学部の受験を考えている方はぜひ本記事を参考に合格を勝ち取ってください! K.Yさん、ご協力いただきありがとうございました。