医学部人気の高まる昨今。国公立・私立を問わず合格には高い学力が必要となります。特に英語は入学後に英語論文を読む機会が多いことからか、ほぼ全ての医学部で、高いレベルを要求される科目です。
各大学の問題の傾向などについては解説しきれませんが、この記事では、ほぼ全ての受験生が受験する大学入学共通テストの英語について解説していきます。センター試験とは大きく傾向が変わりましたので、受験生のみならず保護者の方も一度確認しておくことをお勧めします。
1.共通テストについて
国公立医学部入試では二次試験の成績の方が高い配点を占める
センター試験の時代は、国公立医学部入試というと、入試配点のうちセンター試験の比重が大きいのでセンター対策が肝要…というのが定石でした。しかし2021年度からの共通テストの時代は配点の傾向が変わり、共通テストよりも二次試験のウエイトの方が大きい、あるいは半々という医学部が増えました。事実、2021年度入試では、共通テストの方が配点が大きい国公立大学医学部は全国に13学部(徳島、弘前、佐賀、旭川医科、島根、山口、宮崎、秋田、山形、富山、福井、鳥取、琉球)しかありません。まず大前提として、センターで逃げ切り合格…という一昔前のイメージは、現在では捨て去るべきです。
リーディングは分量、語句数が増加、より時間との勝負に
英語リーディングは、他の科目と同様に全問マーク式で、試験時間は80分と解答形式、試験時間はセンター試験と変わりませんでしたが、問題形式、分量ともに大きく変化し、多くの受験生を混乱させる一つ要因になりました。これまでのセンター試験において毎年出題されていた発音やアクセントを見分ける問題や、文法問題、語法問題、語句整序英作問題など第1問から第3問に出題されていた知識問題が廃止され、全て読み(読解)を中心とした出題となりました。また、読み・読解を中心とした問題の傾向の変更に伴い、大問数は変わらないものの、問題文の語数は第1問から第3問はそれぞれ150〜300語、第4問は約490語、第5問は約690語、第6問は問題(A)が約650語、問題(B)が約550語の両問合わせて約1200語と、試験全体では約5500語となり、2020年度センター試験の約4300語と比べて1000語以上も上回ることとなりました。共通テストの前に試験的に行われた第1回試行調査の英語リーディング試験の試験全体の語数は約5300語、第二回試行調査でのリーディング試験の語数は約5400語となっている事からもこの語数増加の傾向、語数が全体で約5500語前後という特徴は今後も続くことが予想されます。つまり、共通テストの英語リーディングは、これまで行われてきたセンター試験と比べて、設問数・マーク数は減ったものの分量が増加し、これまで日本語表記だったリード文が英語になった事も含め、試験時間はこれまで通り80分と変更がなかったことから、これまでのセンター試験の英語リーディング以上に時間との勝負になり、特に時間配分に気を配り、英文を素早く読むという対策を行う必要があると言えます。
出題は知識を問う問題から思考力、判断力を問う問題へ
英語リーディングの出題内容としては、ショートメール(SMS)のやり取りや、電子メール、通信文、ファンクラブの案内文、旅行代理店のWebサイト、英文のレシピなどを見て、情報を読み取り、それらに関する問いに答えたりという身近な話題を中心とした問題や、与えられたグラフや図表からデータや数値を読み取り、概要や要点を統合させ、与えられた問いに対して解答するような問題など、発音やアクセント、文法を単独で問う知識や常識を中心とした問題が多かったこれまでのセンター試験とは違い、与えられた情報元から正しく必要な情報だけを英語で読み取り、その情報を用いて自ら考えて解くという思考力・判断力を試す問題が多く出題されました。これらの出題内容の変化、傾向の変化からも分かる通り、ただ与えられた問題文から内容を読みとる英語・リーディング力だけでなく、日常的な英語力や、場面や状況を読み取る力が試されていると言えます。このようにただ英文を読み取るリーディング力だけでなく、与えられた情報元から要点を読み取る力を身につけるためにも参考書などの英文だけでなく日頃から英字新聞や、海外のニュースサイトなどのより日常的で、より実用的な英文に触れておくなど、このような思考力・判断力を試されている問題に対しての対策を取る必要があると言えます。また、多くの受験生を困らせた大きな要因として、先ほども述べた問題各章の冒頭にあるリード文が日本語から全て英語に変更されたことも挙げられます。リード文はたった一文とはいえ、問題の概要や流れを理解するうえで、大きなヒントにもなりうるものなので、もちろん無視することはできません。リード文が日本語から英語に変えられたことにより、英文を素早く読めないと時間を無駄にロスしてしまい、問題の概要を理解できず、大きな失点にも繋がりかねません。この冒頭のリード文の段階で限られた試験時間をロスしないためにも英語を早く読む力を磨いておく必要があるでしょう。
日頃から思考力、判断力を磨く訓練を
共通テストの英語リーディングの対策方法、勉強方法としては、英語の単語や文法はもちろん必須ですが、それだけでなくこれまでにも述べてきた通り、思考力や判断力を磨く必要があります。具体的な対策、勉強法としては、普段から英字新聞や海外の英字のニュースサイトなどに目を通す以外にも、これまでのセンター試験を活用することもできます。共通テストには、センター試験の第1〜3問のアクセントや文法などの知識を問う問題は廃止されましたが、第4〜6問のグラフや広告から情報を読み取る問題や、小説文、論説文の問題は傾向が似ている部分があるので、共通テストの対策のためにこれまでのセンター試験の過去問の4〜6問を徹底的に解くことも対策の一つになるでしょう。また、今年の共通テストから予想される参考書や問題なども多く出版されることが想像されるので、それらの問題を解いておくことで、共通テストに必要な思考力、判断力、特に英語リーディングにおいては速読力も同時に磨くこともできるのでおすすめです。
形式が複雑になったリスニング
センター試験から大きく変化したのはリスニングです。まず配点が50点から100点となり、リーディングと同じとなりました。また、問題の大半が、スクリプトが一回のみ流れる形式となり、全問に渡って二回スクリプトが流れる形式だったセンター試験に比べて厳しくなりました。さらに、空白のあるワークシートを音声を聞いて適切に埋めるという、思考力を要する問題や、男性2人と女性2人の合計4人の人物が議論する問題(この問題に関しては男性同士と女性同士互いに声が似ていて聞き分けられない、というクレームがSNS上で紛糾していましたが…)など、センター試験より複雑になったと言えるでしょう。センター試験より思考力を試すというのが共通テストの目的であるための傾向の変更であると想像されます。
総じて、共通テストの英語はセンター試験のような知識偏重から脱し、複雑な問題形式への対応が要求されると言えるでしょう。一度行われた2021年度の共通テストを分析して各予備校が模試問題を作るでしょうから、それらをこなし、共通テスト特有の形式に慣れていきましょう。
以下2~8では、医学部入試突破のための英語の単元別勉強方法を解説していきます。
2.単語勉強法
単語は英語という科目の核となる事項ですので、覚えていないと話にならないといっても過言ではないでしょう。とにかく愚直に暗記することが大事であるため、高校1年生からの積み重ねがものを言う単元であると言えるでしょう。
そのように積み重ねが大事な単語の暗記ですが、ただ漫然と単語帳を読んだり、書き取ったりするだけでは当然身につきません。本稿では効率的な勉強方法として以下のような5項目を提案しています。
① ある程度のハイスピードで1冊を『繰り返す』
一回で完璧に覚え切ろうとするのではなく、不完全でもいいのでまずは通読し、それを何度も繰り返すのが大事です。速く読むことを繰り返すことで、覚えていない部分がどんどん減っていくはずです。
② 重層的な記憶にしていく
使っている単語帳で覚えた単語を、問題を解くときに覚えているか・思い出せているかを確かめる作業が必要となります。わからない単語に出くわしたとき、もしその単語が普段使いの単語帳に載っていたならば、覚えきれなかったことを反省しつつ再び暗記しましょう。
③ 語源や接尾辞、接頭辞などのイメージを活用しよう
英単語の語源や接尾辞・接頭辞を理解していると、ある程度単語の意味が類推できたり、暗記がしやすくなることがあります。そうしたことにも気を配りつつ暗記していくことで効率化が図れます。
④単語帳の浮気はしない
一冊単語帳を買ったら、完璧になるまではその一冊に専念しましょう。決して途中で放り出して別の単語帳を買う…というようなことはしないように。
⑤英英辞典も活用する
慣れてきたのなら、単語の意味を調べるときに英英辞典を活用することも理解の助けになります。単純に英単語の日本語訳を見るだけより、英語での単語の意味の解説を読むことで、英語ではこの単語はこういう意味に解釈されている、という理解が深まるでしょう。
また、特に私立医学部では、医学や生物学用語の英単語が出題されることがあります。ゆえにそういった単語も暗記しなければなりませんが、その際に意識すべきことは、医学や生物学用語の英単語は、特有の接頭辞や接尾辞を持っているということです。ゆえに、これらの単語を暗記する際には特に接頭辞や接尾辞の理解を深めた上で臨むべきであるということを覚えておきましょう。
3.文法
文法も単語と同じくらい大事な基礎事項です。医学部受験を志すならば、英文法の問題集は全問すらすら解けて当たり前、くらいの実力をつけることを目指しましょう。
初めに行う文法の勉強では、付箋が役に立ちます。つまり、問題集を解くときに、1巡目にわからなかった、できなかった問題にどんどん付箋を貼っていくのです。そうすると、自分の苦手分野が客観的にわかってきますので、ぜひその分野を丁寧に読んで見直してみてください。その繰り返しで文法において重層的な知識を得ていきましょう。
また、文法は暗記事項以前に「英語という言語のルール」であるため、英語の全ての単元の基礎となっています。そのため、長文読解や英作文などの他の英語の単元を通して文法を学ぶことは有効な学習方法です。例えば長文を精読し文法的な疑問点を分析していくことで文法の知識が得られることが往々にしてあります。英作文でも、なぜこの時はこの表現ではいけないのか、という疑問が浮かんだ時などに、自分の間違えを英語の先生に添削してもらうことで文法の矯正がみるみる進んでいくでしょう。
こうした勉強を繰り返すことで、英語という言語での表現・解釈ができるようになる「英語脳」が得られるでしょう。英語脳が身につくと、長文読解から英作文に至るまでの英語のほぼ全ての単元の基礎が固まったと言え、発展的事項を理解できるスピードが圧倒的に高まります。受験英語のみならず、社会人になって英語を学ぶ時にも使える方法です。
4.長文読解
長文読解では大前提として単語や文法などの基礎がしっかりと身についていなければなりません。まずは志望大学の過去問より市販の問題集を日々解き、長文への心理的抵抗をなくすこととと、意味を理解できる能力を身につけていきましょう。
長文読解上達のためには以下のような方法で勉強すると良いでしょう:
①長文はまず自分のペースで『辞書なし』で読む。この時に、わからない英文や構文、単語に出会ったときには印をつけ、あとで振り返りやすくしておきましょう
②わからなかった単語や構文は即座に調べずまずは推測する。推測したものが何かも書き留めておくと良いでしょう。
③長文を読み終わってわからなかった単語は、普段使い慣れている単語帳や英英辞書で調べる。ここで、その普段使っている単語集でその単語が収録されていたとしたのならば、頭に入っていないということなので、反省してすぐに覚え直しましょう。意味の確認はもちろんのこと、発音や例文などの使われ方もしっかりと確認してください。
④長文を精読する。つまりは全文を日本語訳してみるのです。しっかり意味の通る日本語になるように注意して、忠実に訳しましょう。訳した後の日本語の文を読んでも意味がわからないようならばそれは正しい訳ではないということに注意。
⑤内容がわかったら、音声CDを聞き、意味を確認しながら、発音を確認してください。ナチュラルスピードで聴くのが理想ですが、ついていけないようならスロー再生などにしても良いでしょう。
⑥CDの後に続いて読む、あるいは同時に読むなど、音読をしっかりしましょう。音読は聞く、話す、読む、という言語活動を同時にする、とても効率の良い学習方法です。決しておろそかにせずにしっかりと取り組みましょう。
⑦テキストを見ないで、音声と同じ速さで読む練習をする(シャドーイング)。リスニングの勉強にもなるためおすすめです。
⑧設問を丁寧に解き直しましょう。特に記述問題の解き方については、添削を受けるなど、完璧に近い回答を出せるように工夫しましょう。
この他、志望大学で医学に関わる英語長文が出題される場合は、医学部入試英語に特化した英語教材というものが市販されていますのでそれを重点的にこなし、用語をまとめたり、英文を読んだ後の自分の意見や考えなどもまとめておきましょう。こうすると、小論文や面接の対策も同時にできることとなります。また医学にまつわる英語長文は前提知識があるとないとでは読み進めるスピードに雲泥の差が生まれますので、志望大学の英語問題の傾向は調べておきましょう。
5.英文和訳
記述式試験を課す大学入試で出題されないことはない、とも言えるかもしれないほど出題頻度の高い英文和訳。もちろん得意になるためには単語や文法などの基礎事項が確立していなければなりません。
英文和訳問題で点を取るためには、とにかく「単語ひとつひとつを丁寧に訳す」姿勢が必要です。英語をしっかり勉強して、単語や文法などの知識には自信があったのに、模試の英文和訳問題では納得のいかない減点をされた受験生もいるのではないでしょうか。そのような場合は、出題の英文の日本語での意味を採点者に伝えきれておらず、「なんとなく」で訳していることが大半です。時制から冠詞、指示詞まで細やかに気を配り、厳密に訳すことで、採点者が減点できるような理由づけの余地をなるべく小さくすることができます。
また、どんなに勉強しても、未知の単語に出会うことがあるでしょう。英文和訳問題で道の単語に出会った時、その場で思考がストップしてその問題を全く訳せなかったとしたなら大幅な原点を食うため、完璧でなくとももっともらしい訳を解答するべきです。そのため、ある程度未知の単語の意味を類推し、なるべく意味の通る和訳として記述すべきです。この場合、英語の基本である5文型(SV,SVO,SVC,SVO1O2,SVOC)に立ち返ることで、類推がある程度できることがあります。当然、英単語の数より英語の文型の数の方がはるかに少ないため、マイナー単語を暗記するよりは文型の知識を総ざらいする方が良いでしょう。
英文和訳を独学で上達させることも可能ですが、その場合は、自分の書いた和訳を自分自身で、かなり厳しい採点をしなければなりません。英文和訳問題で満点解答ができた時は、模範解答と言い回しが微妙に違うだけ、ということが多いため、「解答と一言一句同じ訳文でなければ減点する」くらいの厳しさで常に自分自身の和訳と向き合うくらいがちょうど良い基準であると考えられます。
6.和文英訳
和文英訳を苦手とする受験生は多いですが、特訓すれば確実に伸びる分野です。得意分野として多くの受験生と差をつけましょう。
和文英訳は結局のところ、定型文の適切な組み合わせで意味の通る英文を書くことが満点解答のカギになります。それゆえ、定型文を多く頭に入れることが和文英訳の勉強の目的であると言っていいでしょう。もちろんその前に、単語や文法の知識がなければなりません。
和文英訳でも英文和訳と同様、時制や冠詞などの細かい部分に気を配り、一言一句を正確に訳しましょう。せっかく正しい英文が頭に浮かんだのに減点、とならないように、日本語の単語ひとつひとつを品詞分解し、丁寧に訳していきましょう。とにかく、採点者に言い訳の隙を与えないことです。
どうしても和文に対応する英単語が思い出せなければ、言い換えを使って文を進めて、減点を最小限にしましょう。例えば、ある物の名詞を表す英単語がわからなければ、その物を辞書のように説明し、その説明を英訳するという方法があります。動詞や形容詞、副詞がわからなければ、似た意味の単語で代用すること有効です。いずれの方法も満点回答を導くものではありませんが、減点を最小限に収めるための方法であるため、模試や試験本番にあたる時には是非とも心に留めておきましょう。
最近では無料の英文校正サービスがネット上に普及しており、これらを使えば和文英訳のトレーニングができそうに思えますが、信頼性の乏しいものがある、またほとんどがそもそも英語で書かれたサイトであるため、利用を始める段階で高い英語のハードルを課されるという難点があります。無料で先生に質問ができるという高校生・予備校生の特権を活かし、先生に頼ることをためらわないようにしましょう。
7.自由英作文
自由英作文は正しい英文を書くことの難しさと、何を書くかは自分で決めるという難しさを併せ持ちます。しかし、しっかりとした勉強と、試験の時の心がけを守れば、周りの受験生と大きな差をつけることのできる分野です。
大前提として単語や文法の知識がなければ自由英作文には手も足も出ません。それらをしっかりと習得してから自由英作文の勉強を始めていきましょう。英作文は基本的には減点法で採点されるので、間違った表現をしないことを念頭に置きながら勉強していくべきです。
「自由英作文」とは、あるテーマについて自分の考えを英文で書く問題を指すことが多いですが、気をつけなければならないのは、実は「自由」ではない、ということです。どういうことかというと
1.出題文の通りに論を進めるべき
2.自分の意見をはっきり書くべき
という主に二つの制約のもとに、英文を書いていかなければならないのです。
1.出題文の通りに論を進めるべき、というのは、出題形式をしっかり守り、その指示から逸脱しないように作文するということです。当たり前のことのように思えますが意外に見落としがちです。出題文を曲解せず、文字通りに従って作文をすることが必要となります。
2.自分の意見をはっきり書くべき、というのは、あることについての意見を英語で述べる英作文を書くときは、曖昧な意見ではなく一貫した自身の考えを論理的に述べていくことが求められるということです。意見の正しさが評価されるわけではないので、まるで合理的ではない意見ではないのならば自信を持って、自分のスタンスをはっきりさせた上で書き進めていきましょう。
和文英訳はできるのに自由英作文は苦手、という受験生は、これらのことを意識すれば減点がかなり減らせるはずです。「自由」英作文の問題、と捉えずに、問題文の指示に従った作文であると捉えて挑みましょう。
8.リスニング
リスニングに関してはセンター試験では50点だった配点が共通テストで100点となるなど、その重要性は上がったと考えるべきです。二次試験でリスニングを課す大学は少ないものの、一点を争う医学部入試ではリスニングも侮ってはいけません。
リスニングの勉強といってもただ闇雲に聴けばいいというわけではなく、聞き取れない英文を聴き続けても雑音でしかないため、まずは暗唱できる英文のストックを増やすことが第一歩となります。
また、英語特有の「連音」を意識することも重要です。連音とは、ある文中に出てくる単語の発音が、それに続くあるいはその前にある単語の発音との関係から、その単語のみを読むときの発音と異なることを言います。連音には一定の規則がありますので、勉強しておくと聞き取りに役立ちます。
英語の中でもリスニング能力が最も身につけるのに時間を要するものであると思われますが、リスニングが得意になるための勉強方法は
①スクリプトをまず聴く
②スクリプトを読みながら聴く
③最後にもう一度スクリプトを聴く
という3ステップを、多くのリスニング問題に対して演習していくことに尽きます。リスニングの上達方法には近道はなく、①〜③の繰り返ししかない、と言ってもいいでしょう。
また、英文を一回しか流さない問題が多かったのが共通テストリスニングの特徴でした。それゆえ一回で聴き取って問題を解くトレーニングもすべきです。また、共通テストリスニングでは問題を読む時間が与えられますので、その時にいかに多く問題文を読むことができるかも高得点のための鍵です。リスニングのテストではありますが、速読力も磨いておくと良いでしょう。
複数人が議論をしている場面のリスニング問題は出題形式の定番ですが、こうした問題では、登場人物の議論のテーマに対する立場を把握することで、選択肢を絞り込むことができます。このように、リスニングと言っても単に聞き取る力が必要なのではなく、テクニックも駆使することが必要です。