【英語の土台】医学部入試を突破するための英単語勉強法

医学部受験のプロ

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2020/12/01

はじめに

医学部受験において英語が得意である、ということは合格のために極めて重要な条件です。中学生段階での積み重ねを大切にして、それを土台に高校1年生からの地道な積み重ねがとても大切です。医学部入試で問われる英語問題ができるようになるためには、まず語彙を抑えていく必要がありますので、そのあたりから話を始めたいと思います。

語彙の勉強方法について

医学部入試に限らず英語というものを理解するためには、まず語彙がわかっていないと何にもなりません。とにかく語彙を習得するために、ひたすら暗記です。高校の教科書で出てくる単語は全て基本的な英単語です。それらにプラスアルファをどれだけ積み重ねられるかが鍵になります。おすすめ単語集として以下を紹介します。

入門

◉ターゲット1900

受験の王道の単語帳です。まずはこの単語帳を完成させましょう。高校英語の初歩からカバーしているため、できれば高校2年生の夏休み前までには1冊が終わっていると良いと思います。

◉ターゲット 熟語

単語の次には熟語を暗記します。選択肢から正しい英文を選ぶ、などの内容一致問題を解くときに、熟語にパラフレーズ(単語が別の単語に置き換えられていること)されている場合が多いです。たとえば、explain(説明する)と言う動詞は、take account for〜という熟語に置き換えることができます。こうした知識を積み重ねていくことで、内容一致問題などの正答率を格段にあげることができます。

中級

◉DUO 3.0

ターゲットが終わった後にこちらをやり始めるとさらに高いレベルの単語を習得することができます。医学部英語の勉強と並行して、英検一級を取りたい、と思った時もこちらを使うことができます。医学部入試ではあらゆる語彙を覚える必要がありますから、是非使ってみましょう。

◉速読英単語

ロングセラーの王道の単語集として有名です。長文の中に学習すべき単語が散りばめられて単語集であるため、長文対策にもなります。こちらの速読英単語の必修編から始め、上級編までやりきりましょう。また医学部は医学用語も頻出するため、テーマ別に出てくるリンガメタリカもお勧めします。日本語と英文両方で知識を蓄えていきましょう。

上級

◉改訂版-鉄緑会東大英単語熟語-鉄壁

毎年多数の東大合格者を輩出する名門塾の鉄録会が監修した単語集がこの「鉄壁」です。東大対策をうたっていますが、医学のみならず多種多様な学問分野で使われる英単語を収録しているため、総合的な英語力が求められるハイレベルな国立医学部の英語対策などに重宝するでしょう。

◉改訂版-最新-医歯薬系入試によくでる英単語600

主に私立大学医学部を受ける人に向けた単語集です。私立大学では英語の問題で医学・生物学系単語を扱うことが多いため、一般の単語集ではカバーしきれない部分の対策をすることができます。医学・生物学系単語を暗記する上で意識すべきことをこの記事の最後にまとめましたので是非ともお読みください。

さて、この6冊をお勧めしますが、勉強方法としては、以下のようにすると良いでしょう。

1.ある程度のハイスピードで1冊を『繰り返す』

ゆっくり一つ一つ理解して進めるのでは、受験当日に間に合いません。よく単語帳の前半部分にのみ詳しい受験生を見ますが、それでは話になりません。とにかく一冊をハイスピードで繰り返してください。1日に100個進める、と決めてしまい、それをとにかくどんどん繰り返すのです。1巡目、2巡目としていく中で、記憶が深まっていき、全ての単語を満遍なく覚えていくことができます。ちなみにわからない単語、答えられなかった単語には付箋をつけて、2巡目以降ではその付箋を減らすことを目的に進めていきましょう。停滞することなく、リズム良くやるのがコツです。

2.重層的な記憶にしていく

英語長文の中で、突然出てきた英単語に対応していかなくてはなりません。その中にはまだ未習の単語もあれば、覚えたばかりの単語もあると思います。長文を読んでいるときに、わからない単語に出くわしたときには、ぜひ英和辞書ではなく、上にあげた単語帳を使って調べてみてください。上にあげた単語帳で学習したことのある単語がわからなかったのであれば、とんでもないことです。しっかりと覚え直しましょう。また、その単語の派生語や例文を見回して、使い方を確認してください。しかし、その単語が上に挙げた単語帳に載っていないのであれば、あまり深刻になる必要はありません。難しすぎる単語です。単語帳に出てこなかった単語だけを集めた単語カードなどを作って、まとめておくと安心でしょう。

3.語源や接尾辞、接頭辞などのイメージを活用しよう

語源や接尾辞、接頭辞などのイメージを理解すると、文中で出会った意味の知らない単語でもある程度予測して読み進めていくことができます。たとえば動詞のあとがerで終わる単語は、その動詞の行動をする人、というニュアンスが現れています。また、名詞の前にenがつくと、その名詞を動詞化する働きがあります。joyという名詞にenをつけると、enjoy、楽しむという動詞になります。このような単語の派生の仕方をするのだと言うイメージを掴むだけで単語を見る目が養われます。

4.単語帳の浮気はしない

数多くの単語帳を買っただけで勉強する気になる人がいます。上にあげた3冊以外にも自分に合うものがあると思います。自分で決めた一冊を完成させるまではちがうものに手をつけないでおくようにおすすめします。

5.英英辞典も活用してみよう

そして最後に単語を英英辞典で調べるのをお勧めします。英英辞典はLongman Dictionary of Contemporary English がお勧めです。英語の読みの練習にもなります。また、英作文においても重要な武器になります。ぜひ英英辞典の活用をお勧めします。

私立受験者向け:医学・生物系英単語の特徴

私立大学医学部では、医学や生物学で使われる単語が含まれた長文問題などが出題されたりします。そのため、私立大学医学部志望者はそれらの単語も学習しなければなりません。上記であげた「改訂版-最新-医歯薬系入試によくでる英単語600」などのような良い単語集が多く発売されているため、基本的にはそれらを利用して上記であげたような勉強法で暗記を進めていただければ良いのですが、医学・生物学系英単語を暗記する上で、意識しておくべき医学・生物学系単語の特徴があります。
それは、医学・生物学系英単語を理解するときほど、接頭辞や接尾辞が重要になるということです。例えば、-itisという接尾辞は「炎症」を意味し、meningitisという単語は「髄膜炎」、encephalitisは「脳炎」というように、-itisがつく単語は「~炎」という意味である場合がほとんどです。また、cardio-という接頭辞は「心臓(の)」を意味し、cardiomyopathyは「心筋症」、cardiovascularは「心血管系の」という意味になります。このように、医学・生物学系単語はただ闇雲に覚えるのではなく、単語というより接頭辞や接尾辞の意味を学ぶという意識でいた方が効率よく覚えられるでしょう。また、もし長文にこれらの単語が出た場合も、接頭辞や接尾辞の意味から単語の意味を類推することが容易になります。

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